世界貿易センタービルで夜景撮影
世界貿易センタービルってご存知でしょーか。正直おれもカメラに興味を持つまで存在だけは知っていたものの登ったこともなく、登る予定も特になかったのですがいざ赴いてみるとメチャクチャ良かった。立地や価格ももちろんのこと、とにかく写真撮影に向いている場所やったのです。
今回は夕暮れ~夜景の写真を撮ってまいりました。ここは回廊式の展望台で360度夜景を見ることができますので、方面別にどんな写真が撮れるのか、サンプルと一緒にご紹介していきたいと思います。
世界貿易センタービルとは
世界貿易センタービルは浜松町にあるどでかいテナントビルです。高さは152m、建造当時は日本で一番高い建造物だったようですね。竣工は昭和40年と割と古く、高さもランドマークタワーやあべのハルカス、それこそスカイツリーなんかと比べると正直見劣りはしますが、建造から40年以上経過しているとは思えないくらい展望台は綺麗だし、とにかく写真撮影がしやすいし、もちろん夜景自体も素晴らしい! てことで何とも素晴らしい撮影スポットなのです。
写真撮影がしやすい理由
いくらいいぜいいぜと言っても何がいいのか一切伝わらないと存じますので話を具体化しましょう。おれが世界貿易センタービルが撮影に向いていると思った理由は以下の三点です。
三脚が使用可能
いきなり当たり前のことを、って思われるかもしれませんが結構三脚使用禁止の展望台って多いんですよ。夜景はもちろん、おれはタイムラプスの撮影がメインなので三脚禁止って死活問題なんですよね。ミニ三脚で誤魔化す、ってのも限界があるというか、気が小さいのでマナー的にも気になっちゃうし……。
ちなみにここが三脚使用可能ってのは写真好きでは中々有名なようで、同好の士というかジッツォのごつい三脚を担いだ猛者なんかも多くいらっしゃいます。未だに街中で三脚を構えることに気恥ずかしさがあるのですが、ここでは彼らの中に紛れることができているようでちょっと気楽です。木を隠すなら理論。
映り込みのリスクが低い
展望台の照明はかなり暗めで、映り込みのリスクは相当低いと言っていいと思います。もちろん窓にレンズを近づけるなどの工夫は必要ですが、照明ギラギラなところだと暗幕ないしは忍者レフが必須ですからね。ちなみに世界貿易センタービルでは暗幕の使用には許可が必要だったはず。忍者レフはどうなんだろう……? 窓もガラス保護のための特殊コーティングがしてあるようで、レンズを近づけるといっても直接触れてしまうことがないよう注意しましょう。
人が少ない
やっぱりここは多少穴場なスポットのようで、人も少なく快適に撮影ができます。窓に沿う形で椅子やテーブルが備え付けられているのですが、これまでいずれも日曜日の夜に何度か訪れてはいますがどこにも座れなかったってことは一回もなし。タイムラプスで椅子があるのは非常にありがたいんですよね。感覚には撮影目的の人の方が多いんじゃないかっていう。やっぱり東京タワー方面は人気なようでかなり人が集まっていますが、それでもカメラマンが多すぎて場所をどこも確保できない!なんてことはまずないと思います。
【方面別】展望台からの景観
芝浦方面(南側)
田町や品川へと続く高層ビルが立ち並びます。世界貿易センタービルは浜松町駅のすぐそばで、この辺りは東海道新幹線や横須賀線、東京モノレールが通っているので電車の動きも楽しいですね。写真中央を横切っているのは首都高都心環状線です。スローシャッターでヘッドランプの動きを捉えるとすごく映えた写真が撮れそうです。あと何よりタイムラプスで撮るととても楽しい。
画角をちょっとずらすとレインボーブリッジやお台場のフジテレビも撮れますよ。
東京タワー方面(西側)
ブレッブレな上にめっちゃ遮るビルがあってごめんなさい。何年か前から始まったこのビルのお陰で東京タワー方面の景色が大きく遮られるようになってしまったのです。東京タワーを映した写真はよく世界貿易センタービルから撮られていたのですが、もう二度とその景色を見られないと思うと、仕方ないとはいえちょっと残念ですね……。ただ画角を工夫すればビルが映り込まずにいい感じの写真を撮ることもできるかと思います。結構試行錯誤されている方が多くいらっしゃいました。
新橋方面(北側)
新橋~東京駅へと続く高層ビル群が素晴らしい! ザ・東京の夜景って感じですね。世界貿易センタービルの展望はやっぱり東京タワー方面が人気なようで、こちらは人も少なく写真が撮りやすい&椅子とテーブルを確保しやすいのでオススメですよ! この写真を撮ったのは冬場の夕暮れ~日没にかけてですが、夏場に撮ったら日の入りの角度的にマジックアワーがめちゃくちゃ綺麗に映ると思います。早く夏こねーかなぁ……。
勝どき方面(東側)
打って変わって水辺の風景。勝どき・晴海方面のタワーマンション群の間を縫うように運河が流れます。東京(つーか江戸か)が実は水の街であることを意識させられますね。おれだけ? 晴海埠頭や、奥の方によーく見ると葛西臨海公園の観覧車があることがわかります。
お台場方面(南東側)
世界貿易センタービルからの展望の中では一番気に入っている景色かもしれない。ちなみにおれはメインがタイムラプスの撮影なので画的に動きがあるか、も重要なポイントなのですが、一見静的な画に見えても水面のさざめきが何ともいい感じになってくれるのです。たまに水上バスとかが通るのも良い。手前の黒く潰れているところは旧芝離宮恩賜庭園です。日中だと良い感じに緑が映ってくれるんですけど、やっぱ夜間は厳しいですね……。ただこの景色を撮ろうとすると角度的にガラス面とレンズが水平になってくれないので、夜景を撮る場合には映り込みに気をつけましょう!
その他注意点など
以上、おれ的にはかなりサイコーなビルヂングなのですが、これから初めて行かれる、って方には、大した話ではないけど肩透かしを喰らわない&皆が快適に写真を撮れるように、以下の注意点を記しておきます。
富士山は見えない!
昔は晴れた日中なら富士山も見えたようですが、前述の通り西側に新たな高層ビルが建造されたことで富士山は見られなくなってしまった&東京タワー方面の展望が大きく制限されてしまったことに注意です。覚悟の上行きましょう。
それでも東京タワー方面の展望は人気!
なんて言っても東京タワーに面した西側のあたりは中々混雑します。特に夕暮れ時~夜間にかけてはご覧の通り結構な人出です。順番待ち? もあるくらい。正直おれはこの展望にはあんまり興味が湧かなかったのでスルーしていたのですが、東京タワーを撮りたいって人は場所の確保も重要です。
結婚式のリハをやってたり
結構な頻度……というかおれが行った時は100%の確率で結婚式のリハーサルをやっていました。撮影そのものには影響ないのですが、これをやっていると回廊の通り抜けできないので注意しましょう……注意事項ってほどでもないか。
その他撮影マナーを守って!
当たり前のことですが。いくら撮影に向いていると言っても独り占めはよくないので譲り合って撮影を楽しみましょう。あとは三脚は使えても暗幕は許可制だったり、ガラスフィルム保護のために吸盤の使用が禁止されていたりと展望台のルールは当然あるので、そちらも確認の上撮影に臨んでくださいな。
世界貿易センタービルディング展望台
見学料金:大人(個人)620円
営業時間:通常営業時間 10:00~20:30 (受付時間 20:00まで)※夏季およびクリスマスは延長となる場合があります。
アクセス:JR(山手線/京浜東北線)・東京モノレール浜松町駅と直結/都営地下鉄(浅草線/大江戸線)大門駅と直結(B3出口)
撮影日:2018年1月14日(日)16:30~20:00